りんメロ式講座

白いワンピース。 その5

time 2019/12/03

↓前回
白いワンピース。 その4

「………ッッテテッ…。 あれ?ここは…」

薄く目を見開けると、白い天井が見えた。病院だ。

「圭介君…圭介君…!」

横たわっている俺の側で、彼女は泣いていた。

そうか。無事…守り抜けたんだな。

足に激しい激痛を感じる。

「…ウッ!」

折れている事なんかすぐに認識出来た。

この足じゃ二度とサッカーは愚か、まともに歩く事すら出来ないだろう。

しかし、そんな事はどうでも良かった。

彼女が無事だったから。

正直、彼女がいてくれるなら、サッカーなんてどうでも良かった。

彼女が俺の意識が戻ったことに気付く。

「圭介君!圭介君!!大丈夫?大丈夫??」

「私のせいだ。私が飛び降り自殺なんてしなかったら、圭介君がこんな事になる事は無かった。」

「私は圭介君から1番大切な物を奪ってしまった。私さえいなかったら…私なんか…」

彼女はそう言って自分を責め続けた。しかし、俺はその真逆の考え。

悪いのは俺の方。

そもそもこの騒動は、俺があの時彼女を振らなければ起こらなかっただろう。

しかし、振らざるを得ない状況に立たされていたのだ。

手放さなければならない状況。振って、また後で告白するつもりだった。

サッカーに集中したい?あれは嘘。

素人な彼女なんかより出来の良いマネージャーの方が手早いしそっちの方が良い?
そんな訳が無い。彼女がマネージャーをしてくれる時が何よりも嬉しかった。優しく接してくれた。
何よりも、俺のために尽くしてくれるのが嬉しかった。

ただ、それと同時に無理してマネージャーのキャプテンに言ったんだろうなという、申し訳なさも感じていた。

彼女は俺に全てを尽くしてくれる。こんな彼女は、世界中どこを探してもいないだろう。

俺は今まであらゆる人から告白されてきた。中にはアイドル顏と学校中から言われ続け、ファンクラブまで結成されている子からも告白された。

しかし俺はその誘いを全て断ってきた。何故なら彼女を超える女性は他に存在しないから。
例えアイドル顏で学校中からモテモテだろうが、俺の彼女の顔には勝てない。

いや、一般的に見れば確かにアイドル顏の子の方がモテる顔をしているのかもしれない。しかし、俺から見て彼女を超える顔は他に存在なかった。

それだけ、彼女にメロメロだったということだ。

しかし、俺はそんな彼女を突き放した。理由は彼女のため。

彼女が学校中から嫌われている事は同じ学校に通っている以上もちろん知っていた。

反面俺は、自分で言うのも何だがこの学校のスターだ。俺はモテモテの大スターだった。

そんなスターな俺と嫌われている彼女が一緒に並んで遊ぶ事によって、周りから「うわ~あの女、スターと歩いていて気持ち悪い」「学校内のスターがあんな女と付き合うなんか頭どうかしているよ」という声が聞こえてきそうだった。

俺と一緒に歩く。俺と付き合う事によって、彼女に嫌な思いをしてほしくなかった。
だから俺は彼女と離れたんだ。

高校を卒業してから、また告白し直すつもりだった。

でも結果は逆効果だった。

そんな勝手な自分の考えのせいで、彼女を悲しい気持ちにさせてしまった。ドン底に落としてしまった。

最低なのは俺の方だった。俺は最低な男だ。

彼女を自殺へと追いやったのは俺だ。

胸が苦しくなる。

もっと一緒に話していたい。
もっと一緒に歩きたい。
もっと一緒にイチャイチャしていたい。
もっと一緒に愛し合っていたい。
もっと。もっと。もっと。一緒に。一緒に。一緒に。
大好きな、彼女と一緒に。

↓続き
白いワンピース。 その6(最終回)

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自己紹介

りんメロ☆

りんメロ☆

関西住みの20代男性です。趣味は料理とゲームで、特にゲームの中でもポケモンは昔から好きなコンテンツの一つです。 Play of Universeのweb制作にも携わっています。詳しくは詳細からお願いします。 [詳細]



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