りんメロ式講座

白いワンピース。 その2

time 2019/12/03

↓前回
白いワンピース。 その1

暑い。しかしこの暑さが良い。俺の闘志を燃えたぎらせる。

俺の名前は青木圭介。中学3年生。

趣味はサッカー。昔から俺はサッカー馬鹿と呼ばれていた。

将来の夢はもちろんサッカー選手。サッカー愛で言えば俺の右に出てくる者はいない。

朝起きたら毎朝サッカー。
部活動ももちろんサッカー部。
帰ってからも夜遅くまでサッカーをしていた。

みんな、サッカーは集団でやるものだという認識だろう。
確かにサッカーは集団で試合するのが一番面白い。

しかし、俺はリフティング大好き少年だった。

リフティングをすると無心になれる。

例えどれだけ辛い考え事を持っていたとしても、リフティングを始めると考える事は一つ。

「どれだけリフティングを続けていられるか」

俺は物心付いた時からサッカーボールを触って、リフティングというものを知り、夢中になってずっと続けていた。

毎日やっていく毎にリフティングが出来るようになる回数も増えていき、それが嬉しかった。

今ではあれから更に出来る回数も増えていき、1000回を超えて当たり前みたいな感じに既になっていた。

俺のリフティングの回数の右に出る者はいない。

今日は休日。今日も俺はいつもの公園へリフティングをやりに行く。

暑い。しかしこの暑さは俺のやる気へと変わる。

そして始めた。ボールを足の上へと落とす。

「1,2,3,4,5,6,……」

目の前のボールは安定を保っていて、同じリズムで行ったり来たりを繰り返す。

俺はその回数を数えるのみ。他は何も考えなくても良い。

むしろ別の事を考えてしまうと集中力が途切れ、リズムが狂ってしまう。

だから俺は「無」になる。そこに広がっているのは
―――無心の俺とボールだけの世界―――

気付けば、カウントは1000を超えていた。

俺は止まる気配を知らない。ボールと俺は一心同体となっていた。

その時だった。

強い風が吹いた。

「ビュン!」

風は俺とボールを直撃し、ボールの動きが変わり、俺はボールを意味の無い方向へと飛ばしてしまった。

「風のせいで回数が途切れるようじゃ俺もまだまだだな。もっと練習しないと」

そう考えながらボールが飛んでいった方向。風が吹いた方向を見た。

するとそこに、真っ白なワンピースを着た女性が立っていたんだ。

一目惚れだった。

白いワンピースに包まれたその女性は、まさに天空から舞い降りてきた天使のように見えた。

「あ、すいません。ありがとうございます。」

と言うと

「いえいえ。」

と言われた。

これで終わりにしたくなかった。

せっかく見つけた天使、どうしても何かしらの関係を持っておきたかった。

そして、俺は言った。

「明日もこの公園に来てくれないかな。この白いワンピースを着て。」

彼女は少し戸惑った顔を見ながらも

「いいよ」

と笑顔で言ってくれた。

「名前は?」

そう言うと

「私の名前は小倉真理子」

と答えた。

真理子…良い名前だ。

「俺の名前は青木圭介。よろしく。」

そう言って握手をした後、お互い帰路に付くことにした。

次の日、俺はいつも通り公園へサッカーボールを持って向かう。

そこに、白いワンピース姿の彼女はいた。

「おはよう」

その後、座り込んでお互いいろいろな事を話した。

俺がサッカー馬鹿で、夢はサッカー選手だということ。カレーが好きなこと。

真理子は
白いワンピースに一目惚れしたということ。
昨日初めて着てみて、勇気を出して公園まで歩いて来たということ。
そろそろ帰ろうかなという時にサッカーボールが足元に飛んできたということ。
明日もワンピース姿でこの場所に来てほしいと言われて、恥ずかしながらも嬉しかったということ。
昨日はワンピースを着てこの場所に来る事にかなり恥ずかしさを持っていたのに、今日はその恥ずかしさも無く明るい気持ちで来れたこと。
を話してくれた。

夜遅くまで真理子と話して、帰路に付く。楽しかった。

次の日から残り少ない学校が始まる。

真理子とはお互い学校が違ったが、学校が終わってから集まる事にした。

そう。いつものあの公園で。

時は流れ、夏休みになった。

せっかくだから2人で何処かへ出かけたいという計画を練る。

事実上のデートの約束だ。

水族館、動物園、映画など色々と案がある中、

結局は、お化け屋敷に行く事にした。

何故なら、1番楽しそうだったから。
他に理由なんていらない。

そして、お化け屋敷に行く事にした。
せっかく行くという事で、名の知れたお化け屋敷に行く事にする。

お化け屋敷はスリル満点。いつ、どんなところから何が飛んでくるか分からない。

俺はサッカーで鍛え上げられた精神力のおかげで怖いものなど何も無かったが、真理子は結構怖がりだった。

「キャー!」と言って俺に抱きつく。

俺はそれに答えるかのように「大丈夫だよ。俺が守ってあげるから」と言う。

その姿はまるで「カップル」だった。

無事お化け屋敷が終わり、真理子は疲れた表情を見せていたが、どこからか楽しかった感情も感じる事が出来た。

今回のお化け屋敷で、2人の距離は更に縮まった。

それからも、いつもの公園で毎日会い続け、時は流れもうすぐクリスマス。

真理子とクリスマスデートの約束をした。

しかし、デートの場所は定番のショッピングモールなどではない。

「ここで」

クリスマスの日になり、お互いいつもの公園へ。

いつものたわいもない会話。しかしその会話が楽しい。

しかし、ここで俺は特別な日にさせられる、魔法の言葉を言い放つ。

「前からずっと好きでした。付き合ってください。」

「もちろん。こちらからもお願いします。」

そこで2人は、甘い口付けを交わした。

彼女の唇は、真っ白な雪のような、甘くて柔らかい味がした。

↓続き
白いワンピース。 その3

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自己紹介

りんメロ☆

りんメロ☆

関西住みの20代男性です。趣味は料理とゲームで、特にゲームの中でもポケモンは昔から好きなコンテンツの一つです。 Play of Universeのweb制作にも携わっています。詳しくは詳細からお願いします。 [詳細]



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